セグロシロハラミズナギドリ(推定)の観察

セグロシロハラミズナギドリ 英名Tahiti Petrel 学名Pseudobulweria rostrata と思われる個体を観察しました

 

上記画像2枚目のほぼノートリミング版です。

 

観察日時と場所

2026/06/14 16:07頃

観察地点は下図の白点あたりと思われます。

 

観察状況

東海汽船の東京-三宅島航路で東京へ北上中のさるびあ丸(この日は本来の橘丸が定期点検ドック入りで代船)の左舷から観察。南西へ飛び去りました。

オオミズナギドリ(以下、オオナギ)がぱらぱらと舞う中で発見し、羽ばたきに違和感を感じ数秒の間、双眼鏡で追っていました。念のためと撮影した頃には単独になっていました。今、考えると違和感は羽ばたきの動作が大きく感じた事かもしれません。翼が長いせいでそのように見えたのかも。本種の特徴的な黒頭巾には気付いていなかったと思います。

羽ばたき速度はオオナギと同程度で深い羽ばたきでした。

風は強くなくオオナギが羽ばたきと滑翔を交えて飛んでいる状況でした。

 

考察

画像からセグロシロハラミズナギドリ(Pseudobulweria rostrata) か Beck’s Petrel (Pseudobulweria becki)に絞られると思いました。画像での大きさ比較がないのですがオオナギと同じくらいに見えました。

オオミズナギドリ 全長45-52cm 翼開長103-113cm

セグロシロハラミズナギドリ 全長38-42cm 翼開長101-108cm

Beck’s Petrel 全長30-34cm 翼開長84-89cm

また、翼下面に幅広い白色部がある事もセグロシロハラミズナギドリを示す点と思っています。

 

天候

曇り 気温22度 海水温24度 南南東3-5m/sの風(天気予報値を含む)

 

引用文献

箕輪義隆 (2020) 新 海鳥ハンドブック

田野井翔子 日本鳥学会誌 伊豆諸島鳥島沖におけるセグロシロハラミズナギドリPseudobulweria rostrataの日本初記録

 

ご助言を頂いたX(旧Twitter)の方々

ありがとうございました。

@Daption_r

@YoshitakaMinowa 

 

タシギ属3種の識別点など

 


タシギ属3種(タシギ、チュウジシギ、オオジシギ)の識別点など自分的メモ

肩羽の羽縁

尾羽が見えなくてもタシギか非タシギかを見分けるのに有効

肩羽の羽縁を見る

タシギの羽縁は 外弁のみ→ 外弁のみに見える(内弁は細い傾向で斑紋の色と似ている事、外弁の色のみ淡色な事で一見、内弁がないようにも見える)成幼で共通

オオジ・チュウジは内弁まで羽縁がある(成幼で共通)

羽縁が白く細いのは幼羽で、3種共通

 

翼の見た目

・タシギ

翼下面は白が多く、他2種は暗色傾向。翼後縁(次列風切の)は白が目立つ

 

・推定チュウジシギ

翼下面は暗色で翼後縁の白は細く目立たない

  

・推定オオジシギ(7月25日撮影)

チュウジと同様

 


顔

オオジは目が小さめで嘴基部から離れている傾向で面長に見える印象

チュウジの目はオオジより大き目の傾向でオオジのような面長の印象は弱め

目先線はタシギが太く、オオジとチュウジは細い傾向だが逆転も普通にある

頭側線はチュウジが一番濃くベッタリでオオジは褐色斑が入る傾向、タシギは色々

嘴はオオジとチュウジは基部が太く先端へ向かって細くなる、タシギは基部から細い

※画像のオオジ、チュウジが間違ってたら、そっとコメントで教えてください_(._.)_

下記はタシギ

目の大きさは左で小さく、右でやや大きく見え、目先線は真ん中では細目に見えるなど個体差の多さが伺える

尾の長さ

タシギ > オオジ>チュウジの順でタシギが一番尾の突出が大きい

 

オオジとチュウジの識別点

・チュウジは頭側線がベッタリ濃く(西日本や沖縄の淡色型は別)上面も暗色に見える傾向

・雨覆、三列風切、下尾筒などの黒い部分がチュウジの方が太い傾向

・顔はオオジの方が淡色部が多く白っぽいイメージ

・オオジの方が目が嘴基部から離れ頭頂よりにある傾向

・オオジの嘴は基部で太い、チュウジの方がやや細め

・オオジは胴が長い、後部が特に長め。チュウジは胴が短め

・チュウジは初列風切が突出するという識別点は間違い、むしろオオジの方が突出する傾向にある

・チュウジは秋の渡り中に初列を換羽するので初列に換羽コントラストがあればチュウジ。オオジは越冬地に着いてから換羽するとされている

 

成幼の識別の手がかり

・3種の識別に成幼は関係なさそうだが、尾羽は成幼で濃さが違う傾向にあるし、雨覆も成幼で異なるので、で見ている個体が成鳥か幼鳥か把握してから識別に臨む事で識別の確立が高まると思う

・幼羽の肩羽の羽縁は白く細い、これは三種に共通

但し、肩羽が冬羽に換羽している場合もあるので雨覆も併せて見る事!ジシギ類は換羽が早いので肩羽だけ見ると間違う

肩羽は通常、上列から下列へ換羽していき最後まで残るのは下列の後ろ

・雨覆にベージュの羽縁があるのは幼羽で成鳥は羽縁が目立たない傾向(次項に詳細)

成幼の雨覆

3種とも幼羽はベージュの羽縁の内側に黒いサブターミナルバンド(以下サブタ)がある

この特徴は内側の小・中雨覆に出やすい

 

以下は幼羽の特徴

・オオジは中雨覆を中心に羽縁とサブタはU字状

・チュウジは羽縁は先端で目立ちサブタは横帯状で、特に大雨覆と三列で太い傾向

・タシギは地色が暗色なのでサブタが目立たない。羽先中央が黒い傾向でベージュの羽縁が途切れて見える個体もいる

※オオジ成鳥は肩羽が冬羽で小中大雨覆と三列は旧羽(夏羽)と推定 8/29撮影

換羽の順番

頭部、上背、肩羽上列から下列

雨覆は大・中 ⇒小の順に換羽する

それぞれ内側(体に近い側)から換羽する。必ずしも大が全て終わってから中へ、という訳ではなく大の外側を残した段階で中の内側が換羽始まるといったような感じのようだ

第一回冬羽換羽では小雨覆は換羽しない個体が多そうだ

 

尾羽

・オオジ14-18枚、チュウジ18-22枚、タシギ14枚

・T1基部の黒色部は内弁の方が広い

・T5から細くなる(オオジ、チュウジ)

・外側が暗色なオオジもいるので要注意

・下記は暗色淡色の傾向→①と④が似て見える事がある

①オオジ成鳥-淡色、②オオジ幼鳥-暗色、③チュウジ成鳥-暗色、④チュウジ幼鳥-淡色

 

初列風切

【成鳥において】

オオジは越冬地についてから換羽する(内側2-3枚換羽する個体は稀)

対してチュウジは繁殖地で換羽完了、または渡り中に換羽する

全部が磨耗褪色した旧羽ならばオオジ、全部が黒く羽縁が細く白い新羽ならばチュウジ、換羽色差があればチュウジの可能性が高い

 

幼鳥でも新鮮だと黒いのでチュウジ成鳥との誤認を気を付けたい

幼羽は先端の白が太めな事と先述の肩羽や雨覆と併せて成幼を識別する

 

渡りの時期(関東地方での)

観察時期と照らし合わせると識別の補助になる

  タシギ チュウジ オオジ ハリオ
春の渡り 3月~5月 4月頃 4月頃  
秋の渡り成鳥 8/中~ 8/初~10/初 7/中~9/中  
秋の渡り幼鳥 8/中~ 8/初~10/初 8/初~9/下 8/中~9/中
越冬 する しない しない しない

 

繁殖地と越冬地

・タシギ

繁殖地:ユーラシア大陸や北アメリカ大陸北部など

冬の越冬地:本州中部以南、ヨーロッパ南部、アフリカ、中東、インド、東南アジア、北アメリカ大陸南部と非常に広範囲

・チュウジシギ(※黒色型と淡色型がいて、関東では黒色型が主)

繁殖地:シベリア南東部、モンゴル北部など

冬の越冬地:東南アジア、中国南部、オーストラリア北部、日本の南西諸島

・オオジシギ

繁殖地:北海道、本州北部や本州の高原、サハリン南部

冬の越冬地:オーストラリア南東部

北海道からパプアニューギニアまで、5,000km以上の距離を6日間で飛び続けた記録もある。

小笠原航路 着発便 2024/07/26〜07/28

小笠原航路 着発便 2024/07/26〜07/28

【1日目】

晴れ 風 弱〜中

オオナギ 100以上
13:45出現、断続的に日没まで

アナドリ 11(ライファー)
16:15出現、断続的に日没まで
南下するほど頻度高まる
全て単独
水面低くをジグザグに飛ぶ
翼が細い

アカオネッタイチョウ 1
18:10 予想してなく焦った

父島

ムナグロ 10
ヒヨドリ
イソヒヨドリ
メジロ
ノスリ

【2日目】

晴れ 風 弱〜中
夜明け前〜父島発まで(時刻は初出現)

オナガナギ ++ 05:26
アナドリ ++  夜明け前
カツオドリ 100以上 06:35
アカアシカツオドリ若鳥 1 07:35
セグロアジサシ 1 05:36
シロハラミズナギドリ 1 05:47

 

カツオドリ

画像

 

アカアシカツオドリ(若鳥)

画像

 

画像

シロハラミズナギドリ

画像

画像

 

アナドリ

画像

 

アカオネッタイチョウ画像

ハイナギ・ボソナギ識別点

ハイナギ・ボソナギ識別点

【頭部と嘴】

ハイは額のカーブが緩やか

ハイは管鼻から先の直線部分が長いが

ボソは直線部が短く短距離で先端に向け上方へのカーブが始まる

 

【翼】

翼下面はハイの方が白黒のコントラスト強い傾向

白さだけでは両種にオーバーラップ有で注意

初列下雨覆に黒い軸斑があるのはハイナギ

次列下雨覆で翼と平行な3本の黒線はハイナギに多い傾向

ボソはアームが細い、先端が丸く見える時がある

のいまーにさんでは翼は「ボソは細長く」とある

 

千嶋淳さんではハイが「細長く先が尖って見える」とある

blog.goo.ne.jp

 

【からだ】

ボソは喉が白い傾向

ボソは寸胴、ハイは長めの葉巻型

頸はボソ短く、ハイ長い

 

【飛び方】

両種とも素早い羽ばたきだがハイで7回前後

ボソで3回前後の印象でボソはより素早い羽ばたき

ジョウビタキの換羽

1st W

体羽、小雨覆、中雨覆。そして大雨覆の内側の一部を換羽する。

ジョウビタキの第一回冬羽ってのは、風切羽根と尾羽、そして翼の小翼羽、初列雨覆、大雨覆の外側の一部の羽根は幼羽ってことになります。

換羽後の羽は黒なので幼羽の褐色との差が分かる。

 

1st S

換羽しない

 

引用元:

http://www.osaka-nankou-bird-sanctuary.com/o.n.b.s_web/top_cont2/joubitaki_note/jobitaki_note.htm